2007年2月13日更新

第35回IAAF世界クロスカントリー選手権
ケニア人ランナーが強いわけ

 2007年3月24日ケニアのモンバサにて、第35回IAAF世界クロスカントリー選手権が開催されます。世界中からトップアスリートたちが集まり、チャンピオンを目指す迫力の大会です。ケニアはこのクロスカントリーの大会で何回も優勝経験がありながら、ケニア国内での選手権の開催は初となります。もちろん、日本からも代表選手が参加します。第35回IAAF世界クロスカントリーはについて詳しくは、こちらをご参照ください。

ところで、ケニアは陸上競技、特にマラソンを始めとする長距離走にたくさんの優秀な選手を輩出しています。ケニア陸上の父と称されるキプチョゲ・ケイノやヘンリー・ロノなどが、1960年代から陸上競技において“ケニア”の名を世界中に知らしめてきました。
この強さの秘密は、グレートリフトバレー(大地溝帯)地区やケニア中央部の標高の高い土地が、ランナーにとって理想的な高地トレーニングの場所となり、世界中からトップアスリートたちが集まり、トレーニングをしているからです。

 グレートリフトバレー地区のほぼ中央、エルドレッドの町(標高2,096m)から数キロの距離に、陸上競技のメッカとして知られている“キプチョゲ・ケイノ・ハイ・パフォーマンス・トレーニング・キャンプ(Kipchoge Keino High Performance Training Camp)”があります。この施設は、伝説のケニア人スター選手であるキプチョゲ・ケイノによって所有される土地に建てられており、国際オリンピック委員会(IOC)からも正式に高地トレーニング施設として認定されています。
ここには、世界中からたくさんのランナーが集まってきます。これは、ケニアの国のイメージ向上にも一役買っていることでしょう。過去にここでトレーニングを行った選手の中には、南アフリカのエゼキエル・セペングや、アテネオリンピックの3,000メートル障害の金メダリスト、エゼキエル・ケンボイ(ケニア)など、有力選手が名を連ねています。
現在では、国際オリンピック委員会からの認定を受けていることもあり、年間に100名以上のアスリートたちが世界中から集まり、ここでトレーニングを行っています。ここでは、その能力を伸ばすためのトレーニングが行われており、選手の国籍は関係ありません。宿泊施設、ジム、会議室、図書館、グランド、そして充実した食事メニューなど、アスリートのトレーニングに必要な施設は全て整っています。

ここから30キロほどの距離にあるアイテンの町にも、大規模なトレーニング施設があり、主に中東からの選手がトレーニングを行っています。2002年の大阪国際女子マラソンで優勝したローナ・キプラガットは現在ではオランダに住んでいますが、アイテンに高地トレーニング施設を運営しています。この施設は、女性アスリート専用の施設です。サウナを併設したジム、図書館、コンピュータールーム、そして16ルームある宿泊施設では、最大50名の女性アスリートを一度にトレーニングすることができます。現在は、バスケットボールコートや会議室を建設中で、さらなる施設の充実に期待が集まります。アイテンには、このようなキャンプがいくつかあり、世界中からたくさんの才能にあふれたアスリートたちがトレーニングに励んでいます。
これらのトレーニング施設はいずれも標高2,000メートル以上の高地に位置しているため、マラリアの心配はありません。そのため外国人選手たちも安心して、この理想的な土地でトレーニングに勤しむことができるのです。

エルドレッドから30キロほどのキプタガットも、非常に有名な高地トレーニングのキャンプ地になっています。ここにはスポーツシューズ工場があり、キプタガットにある5つのキャンプはそのスポーツシューズ工場に属しています。
『ケニアには、天然の高地トレーニング場がある』〜これが、ケニア人ランナーが強い秘密なのです。

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